(月のおろちね:秋田県秋田市太平)
=真澄記=
不動の滝と言って、南に向いて高い巌の末から落ちる滝がある。
「涼しさはあらたに瀧を柴折かな」
みな橋の上、あるいは岩面に杖をついて仰ぎ見ている。雲と霧が立ち込めて、水の行く末がよく見えない。